
効率的な受験勉強には優れた教材の習得が不可欠
松濤舎は、参考書など20冊以上執筆してきた東大卒代表が直接指導しています。市販の参考書には最新刊を含めて調査しており、大学受験においてもっとも重要な参考書選びに精通しています。
さて、個々の個性の差に比べ、参考書の良し悪しの差の方が大きいため、受験する大学/学部に寄らず、おすすめする参考書(ルート)は原則同じです。人によって異なるのは「どの習得レベルを目指すか」であって、辿るべき参考書ルートは同じなのです。
大学受験の大原則である「基礎からの積み上げ」「教科書範囲の徹底」を守りながら、より高い習得レベルへの到達を目指していきましょう。
到達可能な偏差値について
「参考書の習得レベル(※松濤舎による定義)」と「到達可能な偏差値(※全統記述模試の偏差値)」との間には強い相関関係があります。各問題集の習得レベルを最大にした場合の偏差値も併せて記載しました。
志望校によっては特別な問題集を使用することも
東大・京大など一部大学では出題傾向が特殊なため、特別な問題集を使うことがあります。詳細については注釈をご確認ください。
英語|単語帳
・システム英単語
①コロケーションで覚えられる
英単語は、関連する単語と一緒に覚えることで記憶に残りやすく、実践的です。これが『システム英単語』最大の特徴です。
②英単語の網羅性が高い
派生語まで含めると『鉄壁』の見出し語の85%をカバーしていることがわかっています(調査済み)。つまり、東大・京大・医学部を目指す場合でも、『システム英単語』の派生語を覚えれば、『鉄壁』を覚えたのとほぼ同等の語彙量を得られます。
③カードが別売りされている
カードを使うと1.5倍ほど早く単語帳が完了します。テスト形式で覚えられ、覚えた単語カードのみ復習でき、シャッフルしてテストできるからです。
④取得可能な偏差値
偏差値67.5まで対応可能です。つまり、ほとんどの大学が『システム英単語』だけで対応できます。
英語|文法書
・総合英語 FACTBOOK
①ネイティブの感覚・イメージで文法を理解できる
従来の文法書は、文法を理屈で理解させようとしていました。しかし、英語は言語です。ルールから外れたものは例外として覚えなくてはならなかったり、理屈が通るからといってネイティブの使わない英文を自分ででっち上げるようになったりと、誤った英語学習に繋がってしまいがちです。本書は、ネイティブが持っている感覚とそのイメージ図が多用されているため頭に残りやすく、複数の意味や用法も芋づる式に覚えられるようになります。
②速読・和訳・英作文につながる
ネイティブ感覚で文法を理解すると、速読に繋がります。英語を日本語の意味に翻訳せずそのまま理解できるようになるからです。文法のニュアンスを理解できれば自然な和訳・英作文を書くことができるようになります。和文英訳・英作文が必要になる人には本書を指定しています。
英語|文法問題集
・『英文法・語法 Vintage』
①「語法」「イディオム」のセクションの問題数が最多
文法問題集はさまざま出版されていますが、『英文法・語法 Vintage』は「語法」「イディオム」のセクションが他書と比べてもっとも多いことが特徴です。
②解説がわかりやすい・紙面が見やすい
右ページに書かれた解説が、他書と比べ解説がわかりやすく、紙面も見やすいのが特徴です。関連する語法や文法がまとめられている箇所も読みやすいので、これ1冊で文法・語法をアウトプットするには十分です。
[!]文法問題集の注意点
共通テストから文法・語法問題が出題されなくなったり、国公立大学でも文法問題は単独では出題されなくなりました。そのため、この手の文法問題集は半分ほどの問題が解けるようになったらいったんOKとし、志望校で文法問題が多数出ることがわかったらやり込むようにしましょう。
英語|多読多聴
・速読シリーズ
①大学受験用の教材では唯一無二
英語を語順通り、ナチュラルスピードで、日本語を介さず理解するために、多読多聴は必須です。速読シリーズは単語帳として売り出していますが、英単語を長文中で覚えることは効率が悪いことがわかっているので、本書はあくまでも多読多聴用として使用しましょう。
②語彙レベルが最適
海外の子供向け絵本からビジネスマン向けまで無数の多読多聴教材が市販されていますが、大学受験用として適切な語彙レベルの教材は、本書以外にありません。もともと単語帳として作られているという点でも、本書は安心して使うことができます。
③リスニングは「負荷を高めた長文読解」
多読だけでなく多聴する必要があるのは、リスニングが「負荷を高めた長文読解」だからです。東大現役合格生の多くは、長文対策を兼ねてリスニングを行っている人が多いです。その結果、共通テストのリスニング対策にもなるため一石二鳥です。
英語|長文問題集
・Rise読解演習シリーズ
①独学しやすい
Z会の教材は基本的に独学しやすくなっています。通信添削の会社なので、紙面に多すぎるくらい情報が載っています。それによって少々見づらくなるのが玉に瑕(たまにきず)ですが、それでも独学しやすいです。レベル1〜4に分かれており、合計約50長文を学ぶことができます。この過程で正しい読み方を身につけることができる問題集となっています。
[!]正しい読み方で使わないとあまり意味がない
長文問題集の解説を読んでも「その問題はそれが答えになるかもしれないけど、初見の問題集が解けるようになるわけではない」と感じてしまうことが多いです。それは本書も同じです。あくまでも長文問題集は「問題を解くための読み方」を身につけるために使います。
英語|精読、和訳
・TopGrade 英文読解問題精選
①解説がわかりやすい
和訳対策本は、文法の専門用語を多用しており、日本語を解読することに一苦労するものが多いです。その点本書は難易度が高いものの、解説がわかりやすく、和訳問題が多く出題される国公立大学を受験する人のレベルを非常に高いレベルまで上げてくれる1冊になっています。なお、和訳問題が不要な大学を受験する場合、本書をやる必要はありません。
[!]英文和訳に必要なのは、精読スキルではなく長文読解スキル
英文和訳に必要なのは、精読スキルではなく、長文読解スキルです。ここを非常に多くの人が勘違いしています。ミクロな目で精読することが正しい和訳につながると考えていますが、それでは木を見て森を見ずの状態になり、意味のわからない和訳を作りがちです。
まずは長文全体の概要や前後の文脈、単語や文法ニュアンスからざっくりと内容の見通しを立てられるかが、うまく和訳が作れるかどうかを9割決めます。先に”ざっくりとした意味ありき”で、そこに肉付けするように各単語を訳していくのです。
和訳がうまくできない人は、精読対策を止め、速読シリーズとRise読解演習シリーズで、英語長文の意味をザッと掴むスキルを身につけたほうがよいです。
[!]難易度の高い和訳問題が頻出の大学以外には不要
本書が必要になるのは、東大・阪大・医学部の一部といった上位校で、和訳問題のウェイトが高い大学に限られます。精読や和訳対策に時間を使うより、多読多聴と長文問題を解く練習を重ねることが医学部受験生の英語の成績を飛躍的に伸ばす点には注意してください。
英語|和文英訳、自由英作文
・例解 和文英訳教本(文法矯正編)
①疑問を残さず英文暗記できる
1つ1つの英文に対し、なぜその表現を使うのか、他の表現ではダメなのか、といったことが非常に明快に書かれています。『総合英語FACTBOOK』の解説にも近く、文法の復習にも適しています。多くの国公立大学で和文英訳や自由英作文が出題されますが、単語と文法で英文が生成されるのではなく、慣用的に使われている言い回しを拝借して作らなければなりません。本書の英文を完璧に理解した上で自分でも書けるようになれば、国公立大学に必要な英文暗記は十分です。
②間接的に文法・慣用的言い回しが問われる
国公立における和文英訳や自由英作文は、間接的に文法知識や慣用的な言い回しを知っているかを試す問題となっています。本書を通し、文法事項を完璧にした上で英文暗記ができたり、慣用的な言い回しを習得することができれば他の受験生に遅れをとることはまずありません。
数学|問題集
・Focus Gold(フォーカスゴールド)
①解説がわかりやすい
『Focus Gold』は、網羅系問題集の中でも解説がわかりやすいです。また、問題選定や並べ方、各章の最後に掲載されているまとめも秀逸で、非常に勉強しやすいです。
②進学校での採用実績
『Focus Gold』は有名な進学校で多数採用されています。
③基礎から偏差値70まで取得可能
難しいと感じる人がいますが、Check!問題や星1~2問題は教科書レベルの計算問題・基本問題です。しかもこの星1~2問題が全体の半分を占めるため、基礎から確実に固めていくことができます。星3個問題までやれば、河合塾の全統記述模試で偏差値65は取得可能で、星4個問題までやれば偏差値67.5を超え、StepUp問題までやって偏差値70まで可能です。ボトムアップ問題集ですが、これ1冊で医学部・上位校に必要な成績まで上げられます。
④取得可能な偏差値(河合塾の全統記述模試ベース)
問題レベル | 取得可能な偏差値 |
---|---|
星1,2個 | 55 |
星3個 | 65 |
星4個 | 67.5 |
StepUp問題 | 70 |
・チャート式基礎からの数学(青チャート)
有名な問題集です。本書を持っていればわざわざ『Focus Gold』に変える必要はありませんが、他書と比べて解説がわかりにくいところが微妙なところです。問題ラインナップは『Focus Gold』とよく似ています。
・NEW ACTION LEGEND
類書の中ではもっともレベルが低いですが、逆にいえば他書ではオーバーワークな問題を解かなくていいので、典型問題を網羅的に終わらせるのには最適な1冊とも言えます。本書が終わったら『1対1対応の演習』や『スタンダード演習』(ともに東京出版)を追加すれば、重複なく進められて効率的です。
世界史|二次向け
・時代と流れで覚える! 世界史B用語
・一問一答
・一問N答
・論述練習帳new
世界史|共テ向け
・時代と流れで覚える! 世界史B用語
・共通テストへの道
日本史|二次向け
・時代と流れで覚える!日本史B用語
・一問一答
・一問N答
日本史|共テ向け
・これだけ! 日本史シリーズ
・共通テストへの道
地理|二次向け
・目からウロコのなるほど地理講義
・ウイニングコンパス
地理|共テ向け
きめる! 共テ地理
・ウイニングコンパス
倫理|共テ向け
・蔭山の共通テスト倫理
・大学入学共通テストへの道 倫理
政治・経済|共テ向け
・蔭山の共通テスト政治・経済
・大学入学共通テストへの道 政治・経済
現代社会|共テ向け
・蔭山の共通テスト現代社会
化学・化学基礎|共テ向け
新訂 エクセル化学 総合版
生物・生物基礎|共テ向け
・エクセル生物 総合版
物理・物理基礎|共テ向け
・エクセル物理 総合版
参考記事
「【決定版】松濤舎の指定教材(おすすめの参考書ルート・文系編)」に関するQ&A
- 松濤舎の指定教材はどのように選ばれているのか?
- 松濤舎の指定教材は、東大卒の代表が執筆した参考書を基に、受験における重要性や効率性を考慮して選定されています。市販の参考書を徹底的に調査し、各教科の習得レベルに応じた最適な教材を提案しています。
- 受験勉強において教材選びが重要な理由は?
- 教材選びは受験勉強の効率を大きく左右します。良質な教材を使用することで、基礎から応用までの学習がスムーズに進み、偏差値向上に繋がるため、特に重要です。
- 松濤舎の教材を使うメリットは何か?
- 松濤舎の教材は、受験に特化した内容で、基礎から応用まで段階的に学べるように設計されています。また、解説がわかりやすく、学習効果が高い点も大きなメリットです。
- 英語の単語帳はどれを選ぶべきか?
- おすすめは『システム英単語』です。コロケーションを重視し、派生語も網羅しているため、効率的に語彙力を向上させることができます。偏差値67.5まで対応可能です。
- 数学の問題集はどれが効果的か?
- 『Focus Gold』が推奨されます。解説がわかりやすく、基礎から応用までの問題がバランスよく配置されているため、段階的に学習を進めやすいです。
- 英語の文法書はどれを選ぶべきか?
- 『総合英語 FACTBOOK』が最適です。ネイティブの感覚で文法を理解できるため、速読や和訳、英作文にも役立ちます。多様な用法を学べるのも特徴です。
- 受験生が特別な問題集を使うべき状況は?
- 東大や京大など、出題傾向が特殊な大学を目指す場合、特別な問題集を使用することが推奨されます。これにより、特定の問題形式に慣れることができます。
- 和文英訳や自由英作文の対策にはどの教材が良いか?
- 『例解 和文英訳教本(文法矯正編)』が効果的です。文法や慣用表現を学びながら、実践的な英訳力を養うことができます。多くの国公立大学で必要とされる内容です。
- 受験勉強での偏差値向上に必要な学習法は?
- 基礎からの積み上げが重要です。教科書範囲を徹底的に学習し、問題集を通じて実践力を高めることで、偏差値の向上が期待できます。
- 松濤舎の教材を使った場合の合格実績は?
- 松濤舎は毎年多くの難関大学合格者を輩出しています。特に、受験に特化したカリキュラムと教材を用いることで、合格率を高めています。