beg
松濤舎が大学受験の主要英単語帳23冊の見出し語を調査し、掲載冊数をもとに算出しています。この単語は11冊に掲載されています。
1コアイメージ
begのコアイメージは「自分を低くして、相手に何かを強く求める」こと。物質的・精神的に相手に依存しながら、切実に求める姿勢が根底にある。「乞食をする」という意味では文字通り物を恵んでもらうために頭を下げるイメージだが、「懇願する」という意味でも同じ構造で、自分のプライドや対等な立場を手放してでも相手に求めるという切迫感がある。また「I beg your pardon」のような決まり表現では、相手への丁寧な配慮として「低姿勢で求める」ニュアンスが礼儀として機能している。この「低い立場から必死に・切実に求める」という一本の軸が、文脈によって「懇願」「物乞い」「丁寧な申し出」など様々な日本語に変換される。
2意味一覧
-
動詞
懇願する、切にお願いする
自分を低くして相手に必死に求めるコアイメージが、感情的な切実さを伴った「懇願」として表れる。plead と異なり、より感情的・本能的な必死さが出る。 -
動詞
(物・金などを)請い求める、せがむ
対等な立場ではなく、相手に依存する形で何かを得ようとする行為。子どもが親にせがむ場面など、パワーバランスが非対称な状況でよく使われる。 -
動詞
乞食をする、物乞いをする
コアイメージの最も文字通りの表れ。街頭などで見知らぬ人に頭を下げ、お金や食べ物を恵んでもらおうとする行為。 -
動詞
(議論・問いを)避ける/前提として回避する(beg the question)
「beg the question」という哲学・論理学用語では、論点そのものを証明せずに「前提として求める(すり抜ける)」意味。コアイメージの「求める」から派生した専門的用法で見落とされがちだが重要。
3例文
4よくある間違い・注意点
「I beg your pardon」は文脈によって「失礼しました(謝罪)」「もう一度言ってください(聞き返し)」「何ですって?(驚き・不快感)」と意味が変わる。単純に「すみません」とだけ覚えると、驚きや抗議のニュアンスを読み取れなくなるため注意。
begはplead(法的・論理的に訴える)やask(普通に頼む)と混同されやすいが、begには「自分を低くする切迫した感情」が必ず伴う点が異なる。formalな場面やcasualな依頼にはbegは不自然なことが多い。
5類義語・対義語
| 類義語 | コアイメージの違い |
|---|---|
| plead | 感情的な切迫さよりも、論理・理由を述べながら訴えるニュアンス。法廷での陳述にも使われる。begほど「自分を低くする」感じは強くない。 |
| implore | begより文語的・書き言葉的で格調があり、非常に強い懇願を表す。感情的な深刻さはbegと同等だが、より品のある切迫感。 |
| entreat | さらに古風・文語的。心から相手に訴えかける、真摯な懇願。現代の会話ではほぼ使われない。 |
対義語: demand、order、command
6派生語・関連語
-
beggar
名詞
乞食、物乞いをする人 -
begging
名詞・形容詞
物乞い(行為);懇願している -
beggarly
形容詞
みすぼらしい、卑しい
7コロケーション
- beg for mercy(慈悲を乞う)
- beg someone’s pardon(謝罪・聞き返し・抗議として「失礼しました/もう一度言ってください」)
- beg the question(論点をすり替える/問題を回避する)
8確認テスト
“I beg your pardon! I’ve been waiting here for 20 minutes!”
① 失礼しました、20分待っていました。
② もう一度言ってください。20分待っていました。
③ 何ですって!私はここで20分も待っていたんですよ!
④ お願いします、20分待っていたんです。
③
感嘆符が連続し、「20分も待っていた」という不満・抗議の文脈から、これは驚きや憤りを表す「I beg your pardon!」の用法。「何ですって!」が最も自然。①は謝罪、②は聞き返しの用法で文脈に合わない。④は「beg your pardon」の定型表現を無視した誤訳。コアイメージの「自分を低くして求める」が形式化し、逆に相手への抗議・驚きを丁寧に包んだ表現として機能している点がポイント。
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