
はじめに
浪人したにもかかわらず志望校に合格できなかった人には、共通の特徴があります。
浪人生には、現役生の2.5年分に相当する学習可能時間があります。1年しっかり勉強すれば高校3年分は取り返すことが可能なのに、それでも合格できないことには明確な理由があるのです。
基礎知識・典型問題が網羅できていない
予備校の集団講義を受講するという薄い勉強だけを続けていたり、背伸びして難しい問題(集)ばかりやっていたりしませんか?
大事なのは、基礎知識や典型問題を網羅することです。これを徹底するだけで大半の医学部・上位校には合格できます。
2浪以上で松濤舎に入塾した生徒に網羅的な問題集を解いてもらうと、自力で解けない問題が多数あることに気づく人が大半です。基礎知識に穴があり、典型問題でも失点しているようでは当然志望校には合格できません。
解ける問題だけ解いている
解ける問題ばかりを復習している人も、成績が伸びない典型的なケースです。
浪人生は不安な中で1年間勉強しないといけないので、安心するためにできる問題を解きがちですが、これでは新しい知識は一向に増えません。
1年間もの間、ずっと解ける問題の忘却防止だけを行っていても成績が伸びないのは当たり前です。一度解けた問題は時間を置いて復習すればさらに長期記憶として定着できます。一度解けた問題・定着した問題は模試前に復習すれば十分です。
可能な限り、解けない問題にだけ時間をかけるようにしてください。11月も過ぎれば勝手に定着中心の期間に突入します。それまでは果敢に新しい問題に取り組みましょう。
科目間の時間配分のバランスミス
明らかに物理の点数が低いのに1年間放置されていたり、明らかに得意な科目に時間を使っていたりと、科目間のバランスが明らかにおかしい人も多いです。
これは「解ける問題ばかり解く」と根本は同じで、得意な科目ばかり解くことで現実逃避しているのです。
8月までは足を引っ張っている科目に全時間を投入するくらいでいいので、不得意な科目に徹底的に時間をかけなければなりません。当然、配点比率は踏まえた上で、です。
受験校の選択ミス
出願校やそのラインナップを明らかに間違えている人も多いです。一定の実力があるで出願校さえ間違えなければ合格していたはずです。
志望校選びは情報と経験が物を言います。絶対に感覚や願望で選ばないようにしてください。
過去問演習のミス
過去問演習の仕方で間違えている人も多いです。
合格するかどうかは知識量で決まりますが、過去問演習では知識が増えないことを理解してください。(一部の勘の良い人を除きます)
過去問演習ではまず、試験時間を1.5倍くらいにして解きます。それで問題なく合格最低点を超えるようなら、知識量は問題ありません。あとは過去問演習を繰り返して時間内に解き切る練習をしてください。
もし1.5倍の時間にしても合格最低点を上回らないのであれば、それは知識量が不足している証拠です。過去問演習を止め、問題集に戻って知識量を増やしてください。出直しです。
本番のパフォーマンスミス
最後に、試験本番でのパフォーマンスミスをしている人も多いです。
模試とは異なり、本番では「いかに捨てるか」が重要です。すべてを解く必要はないのです。合格最低点を超えればいいのです。そのために、過去問演習時にも合格最低点を調べ、各科目でどれくらい捨てるかを決めてから行わなければなりません。
私立を何校か受験し、受験を通して必ず「捨てられたか?」を振り返ります。もし解かなくて良い問題でスタックしていたら、次の試験では絶対に同じ過ちを繰り返してはなりません。
【決定版】浪人したのに成績が伸びなかった人の「6つの共通点」に関するQ&A
- 浪人したのに成績が伸びない理由は何ですか?
- 浪人しても成績が伸びない主な理由には、基礎知識が不足していることや、解ける問題だけを解く傾向があることが挙げられます。これらは新しい知識を増やさず、成績向上を妨げる要因となります。
- 基礎知識を網羅するための具体的な方法は?
- 基礎知識を網羅するためには、体系的な問題集を使用し、典型問題を繰り返し解くことが重要です。特に、解けない問題に挑戦することで知識を深めることができます。
- 科目間の時間配分をどう見直すべきか?
- 科目間の時間配分を見直すには、得意科目に偏らず、不得意科目に重点を置くことが必要です。特に、試験日が近づくまでに苦手科目を集中的に学習することが効果的です。
- 受験校の選択ミスを避けるには?
- 受験校の選択ミスを避けるためには、志望校の情報をしっかりと収集し、自分の実力に見合った学校を選ぶことが重要です。感覚や願望ではなく、データに基づいた選択を心がけましょう。
- 過去問演習の正しい方法は?
- 過去問演習では、試験時間を1.5倍に設定し、合格最低点を超えるか確認することが重要です。合格点に達しない場合は、知識を増やすために問題集に戻ることが推奨されます。
- 浪人中に解ける問題だけを解くことのリスクは?
- 解ける問題だけを解くことは、安心感を得る一方で、新しい知識を増やさないため、成績向上に繋がりません。成績を伸ばすためには、挑戦的な問題に取り組むことが必要です。
- 本番でのパフォーマンスミスを防ぐには?
- 本番でのパフォーマンスミスを防ぐためには、試験中に「捨てる問題」を意識することが重要です。合格最低点を超えるために、解くべき問題を選別する力を養う必要があります。
- 浪人生活を充実させるための心構えは?
- 浪人生活を充実させるためには、目標を明確にし、計画的に学習することが大切です。また、定期的に自分の進捗を振り返り、必要に応じて学習方法を見直す姿勢も重要です。
- 成績向上のために必要な知識量とは?
- 成績向上には、科目ごとに必要な知識量を把握し、それに基づいて学習を進めることが重要です。知識が不足している場合は、基礎から再学習することが求められます。
- 浪人中のモチベーションを維持する方法は?
- 浪人中のモチベーションを維持するためには、定期的に目標を設定し、小さな成功体験を積むことが効果的です。また、仲間と情報交換をすることで、励まし合う環境を作ることも役立ちます。