tact
松濤舎が大学受験の主要英単語帳23冊の見出し語を調査し、掲載冊数をもとに算出しています。この単語は2冊に掲載されています。
1コアイメージ
tactの語源はラテン語の「tactus(触れること)」で、tangere(触れる)から派生しています。物理的に触れることから転じて、「相手の感情や状況に絶妙に触れる・感知する能力」というコアイメージが生まれました。単なる「機転」というよりは、相手が傷つかないよう、また気まずくならないよう、場の空気や相手の気持ちを敏感に察知し、言葉や行動をうまく調整できる対人センスです。頭の回転の速さ(cleverness)とは異なり、あくまで「人間関係の機微を読む繊細さ」が本質です。
2意味一覧
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名詞
機転、如才なさ、人の気持ちを傷つけない気遣い
相手の感情に「そっと触れる」感覚から、空気を読んで適切な言動を取る能力を指す。 -
名詞
(外交・交渉における)駆け引きの上手さ、巧みな対処
デリケートな状況に「触れながら壊さない」イメージが、交渉や対立場面での円滑な対処能力を表す。
3例文
4よくある間違い・注意点
「機転」と訳されるため、咄嗟の頭の回転の速さ(wit や quick thinking)と混同しやすいが、tact はあくまで「相手への配慮・対人センス」が核心。知的な機転を言いたいなら wit や presence of mind を使う方が自然。
tact は無形の能力・資質を表すため、不可算名詞として使うのが基本。a tact とは言わず、have tact / show tact / lack tact のように使う。
5類義語・対義語
| 類義語 | コアイメージの違い |
|---|---|
| diplomacy | 交渉・対立場面での政治的な駆け引きの巧みさを指し、tactより「戦略的」なニュアンスが強い。tactは日常の対人場面での繊細な気遣い全般に広く使える。 |
| discretion | 秘密を守る・慎重に判断する「分別」のニュアンスが中心。tactが「相手への感情的配慮」なら、discretionは「情報管理・慎重さ」の方向性。 |
| sensitivity | 他者の感情に敏感であることを指すが、tactはその感受性を行動・言葉に巧みに活かす「技術」まで含む点が異なる。 |
対義語: tactlessness、bluntness、insensitivity
6派生語・関連語
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tactful
形容詞
如才ない、気遣いのある -
tactfully
副詞
如才なく、うまく気を配って -
tactless
形容詞
気遣いのない、無神経な -
tactlessly
副詞
無神経に、不用意に
7コロケーション
- lack tact(機転に欠ける)
- show / display tact(如才なさを発揮する)
- handle ~ with tact(〜を巧みに、気遣いを持って対処する)
8確認テスト
“The manager handled the employee’s complaint with remarkable tact, making sure no one felt blamed.”
① 頭の回転の速さ
② 人の気持ちを傷つけない気遣い
③ 強い説得力
④ 論理的な判断力
② 人の気持ちを傷つけない気遣い。誰も責められたと感じないよう配慮しながら対処した、という文脈から、tactのコアイメージ「相手の感情に傷つけずに触れる繊細な対人センス」がそのまま表れている。①の頭の回転や③④の知的・論理的能力とは本質的に異なる。
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