trace
【動】たどる、追跡する、さかのぼる、写す
松濤舎が大学受験の主要英単語帳23冊の見出し語を調査し、掲載冊数をもとに算出しています。この単語は17冊に掲載されています。
1コアイメージ
traceのコアイメージは「何かが存在した・通過したことを示す細く薄い線」です。動物が歩いた獣道、ペンで紙をなぞった線、あるいは歴史の中に残る微かな痕跡——いずれも「かつてそこに何かがあったことを示す痕」という共通のイメージを持っています。名詞の「痕跡」「わずか」は、その線が非常に細く薄いことを示します。動詞の「たどる・追跡する」は線をなぞって逆にたどること、「写す」はトレーシングペーパーで線をなぞることそのものです。「さかのぼる」も時間という線を過去に向けてたどるイメージです。常に「細く薄いが確かにそこにある線」という感覚を持つと、どの文脈でも意味を自然に導き出せます。
2意味一覧
-
名詞
痕跡、跡
何かが通過・存在したことを示す「細い線」の残留物。見えるか見えないかギリギリの薄さが含意されている。 -
名詞
ほんのわずか(の量)
「細い線ほどの量」というイメージから、測定できるかできないかのごく微量を指す。化学・医学でも頻用される。 -
動詞
(線・道・起源などを)たどる、さかのぼる
残された「細い線」を指でなぞるように、順を追って追っていくイメージ。時間軸を過去にたどる場合も同様。 -
動詞
追跡する、突き止める
消えかけた痕跡の「線」を手がかりに、行方不明のものや情報の出所を追い求めるイメージ。 -
動詞
(図・地図などを)写す、トレースする
薄い紙を上に重ねて線をなぞる行為そのもの。「細い線をなぞる」というコアイメージが最も直接的に現れた用法。 -
動詞
(輪郭・文字などを)(ゆっくりと)なぞる
指や道具で表面を線状になぞる動作。「写す」よりも動作の優雅さ・ゆっくりとした動きに焦点が当たる用法。
3例文
4よくある間違い・注意点
a trace of ~ は「わずかな~」という意味で、否定的な文脈でも肯定的な文脈でも使えます。「without a trace(跡形もなく)」という熟語も重要で、「痕跡ゼロ」というコアイメージが明確に現れています。
track・trail と混同しやすいですが、trace は「痕跡が薄い・消えかけている」ニュアンスが強く、track は「くっきりした足跡・経路」、trail は「続く道筋・後を引く痕」という違いがあります。
5類義語・対義語
| 類義語 | コアイメージの違い |
|---|---|
| track | くっきりと残った足跡や経路を指す。traceより痕跡が明確で、追跡しやすいイメージ。 |
| trail | 連続して続く跡や道筋を指す。traceより長く連続したイメージで、自然の小道にも使う。 |
| vestige | かつての存在の名残・遺跡を指すフォーマルな語。traceより歴史的・文語的なニュアンスが強い。 |
| hint | 「わずか」の意味で近いが、hint は示唆・手がかりに重点があり、traceは量の微少さに重点がある。 |
対義語: disappear completely(跡形もなく消える)、abundance(豊富)
6派生語・関連語
-
traceable
形容詞
追跡できる、たどることができる -
tracer
名詞
追跡者;(医学・化学)トレーサー(追跡用物質) -
tracing
名詞
トレース(写した図);追跡 -
traceless
形容詞
痕跡を残さない
7コロケーション
- without a trace(跡形もなく)
- trace back to ~(〜にさかのぼる)
- a trace of ~(わずかの〜、ほんの少しの〜)
8確認テスト
The doctor found traces of poison in the victim’s blood.
① 大量の毒が被害者の血液の中に見つかった。
② 毒の痕跡がわずかに被害者の血液の中に検出された。
③ 毒が被害者の血液をたどっていた。
④ 毒の記録が被害者の血液検査に残されていた。
②が正解。traces of ~ は「細い線ほどのわずかな量の〜」というコアイメージから、「微量の〜」という意味になる。医学・化学の文脈では「検出されるかどうかギリギリのわずかな量」を指すことが多い。①は量の多さが逆で誤り、③④はtraceの動詞的・記録的な意味に引きずられた誤訳。
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